定点観測8.6

48系と46系を一歩引いたところから定点観測

AKB48佐々木優佳里のハピネス概論|ハピネスとは概念であり、信号であり、電波であり、私自身。

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AKB48の佐々木優佳里が「ハピネス」という魔法の言葉を口ずさんでいるのはご存じか。いや、ここにたどり着いた人であれば恐らく存じ上げていることと思う。

ただ、それがいったいなんなのか?ということに関してハッキリと答えられる者はあまりいないのでは?私もよくわからない。

ハピネス……。

AKB48×週刊プレイボーイ2014(週刊プレイボーイ増刊)では、そのハピネスの「誕生秘話」としてとても興味深い話がひそかに掲載されていた。読み進めてみると、ハピネスの解釈にあたって非常に助けになりそうな供述があったので、ここに一部抜粋しておこうと思う。

魔法の言葉『ハピネス』

そもそも「ハピネス」とは?

もともとはディズニーランドのパレード「ハピネス・イズ・ヒア」で「ハピネス」という言葉を知って、「いい言葉だなぁ」って思って。で、去年の冬に自分でクマのぬいぐるみを作れるお店で、オリジナルのぬいぐるみを作ったんです。その子に「ハピネス」ってつけたんですよ。

最初はクマの名前だった。

そこからうれしいこととか、楽しいことがあるとGoogle+(ぐぐたす)のコメント欄で「ハピネス~」ってつぶやいてたんです。そうしたら、あるとき取材で「ハピネスって何?」って聞かれて、私が「ハピネスはひとつの塊なんです」って答えたことで、話題になりはじめたんですね。

ハピネスは”塊”なのか?

つまりただの言葉じゃなくて、全部ひっくるめた大きなものっていう意味なんです。

つまり”概念”?

近いかもしれません。劇場公演での自己紹介で「私のハピネス届いてますか?」というと、ファンの方は「届いてるよ」って返してくれる。そうやって、私とファンの間でハピネスが行き来して、どんどん大きなハピネスになっていくんです。だから言うなれば”パワー”のようなものですね。

パワー。”信号”や”電波”のようなものなのか?

それ、近いです。握手会では、ハピネスをファンの方に注入していますね。皆さんニヤニヤして、ハピネスになってくれています。それと、今年の夏に開催された「AKB48グループ 夏祭り」で「ゆかるんのハピネスバルーンアート」というイベントをやったんです。バルーンに私からのハピネスを注入するって内容だったんですけど、480個のバルーンアートを作るのを、ファンの方がずっと見ていてくれて。ひとつできるたびに、ずっと拍手してくれてたんですよ。ほかのイベントもたくさんあるのに……。皆さんの優しさを感じました。

どうやら、ハピネスとは概念であり、信号であり、電波である。

そしてハピネスを受け取った者はみんな幸せな”ハピネス状態”になり、佐々木優佳里を猛烈に応援するらしい。「まるで宗教のようだ」と指摘するファンもいるという。(略)

同期の大森美優にも「ハピネスとは?」と聞いてみた。

大森 なんでも願いが叶うステキな「魔法の言葉」ですよね。あと個人的には、MCのシメとかで「では、ハピネスになったということで次行きましょう!」みたいにも使える便利な言葉だとも思ってますね。

ハピネスが”万能”なのは、間違いなさそうだ。

 

書き起こしここまで。

……なんとも。改めて奇妙な人だ。

そもそも佐々木優佳里とは……

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もともと、佐々木優佳里という子はAKB48・12期研究生として活動開始後すぐに、「アイスのくちづけ」(「アイスの実」CMソング)で超選抜メンバーを従えセンターに抜擢されるも、当時はポンコツだったためか、あるいは単に運営の気まぐれか、長らく干されていた。

その後は研究生として長い潜伏期間に突入。昇格後もあまりの不遇さからか、一時期は「悔しい」が口ぐせで、それが話題になったりも。

Google+の発言がファンの間で徐々に話題になるようになる。とりあえず、彼女の発言はネガティブなのだ。

 「みなさん背中をおしてください めんどくさすぎてすみません」と発言したかと思えば、さらに、「めんどくさいのはじぶんでわかってます。すぐ不安な気持ちになる」と続き、そして、「気分がわるい 吐きそ…」とも。こんな調子で彼女のGoogle+は進行していく。そして、最近では、8万人以上いる自身のGoogle+のフォロワーが16人減ったことに対して、「悔しい」と発言。これにはファンも「これだけ細かいことを気にするって、1時間単位でフォロワーの人数をチェックしてるんじゃないか…」と話題になった。

 決してメディア露出が多くない佐々木だが、最近、AKB48の冠番組である「有吉AKB共和国」に出演している。そこでは、「佐々木がかわいそう」とのテーマで、年賀状が来なかったことや、友人が1名しかいないこと、さらに携帯の登録者数が10件だけなこと、また別のAKB48の冠番組に一度も出演できていないことを語り、ネガティブキャラに拍車をかけた格好になった。

ネガティブキャラで本格ブレイク直前のAKB48・佐々木優佳里

しかし優れたルックスに加え、こうした分かりやすいキャラクターも浸透したことで、2014年は「第6回AKB48選抜総選挙」で47位、「リクエストアワー セットリストベスト200」では「アイスのくちづけ」が19位となり、飛躍の年に。

2015年度のリクエストアワーでは、さらに順位を上げ8位。しかもこの年は派生ユニットなど含めた全1035曲が投票対象となった特別な年で、その中での8位は怪物的。

得体の知れない、奇妙な存在感を持つメンバーだ。アイドルを超えて、人としてどんな人生を歩んでいくのかということすら興味をそそる。

なお「ハピネス」に関して本人はいたって本気であり、最低限の敬意もなく軽んじられることを良く思わない。ただし……それすら「佐々木優佳里」を俯瞰したプロレス的な視点を含んでいるのかもしれないが、果たしてどうだろうか。

おわりに

”干されていた”と書いたように、佐々木優佳里のキャリアは順調にスタートしたとは言いがたい。タイミング的に、当時あった研究生推しやチーム4推しの渦中にいられなかったりもした。のし上がるには不利な状況だった。あるいは、アイドルとして直面せざるを得ないそうしたシビアな現実によるストレスと、その現状を打破しようというハングリー精神が混ざり合い、ぶつかって、はじけて、それが『ハピネス』という形で表出したのかもしれない。彼女が体得した、過酷な現実を生き抜く処世術が、同時にファンが楽しめるコンテンツとしても浸透していった……と。

AKBももう二桁の期が入ってくる時代になったというのに、まだまだこんなアヴァンギャルドなメンバーが現れるというのは、すごく面白い。佐々木優佳里が何を見せてくれるか、これからもこっそりと期待していようと思う。